旅するトナカイ

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知と愛

知と愛 (新潮文庫)

知と愛 (新潮文庫)

芸術に生きた男と、学問に生きた男。
前半しばらくはなんともしんどくって、途中なんてただのやりまんの話かいとおもったものでしたが、いやぁ、ペスト時代のあたりからの勢いが半端ない。
なにせヘッセの表現があまりにもすばらしくって(そして高橋氏がそれをまたすばらしい日本語に訳してくれていて)思わず涙がでるかと思ったほどでありました。こんな美しい言葉を使う人がいるだろうか。ドイツの美しい風景が、目の前にはるか遠くまで見渡せてしまうのだもの。