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ho - jun

芳醇/豊潤 ・ 小説と漫画創作 ・ 本と映画レビュー ・ 初心者社会学

うわさばなし

バスから降りると、粘着性のある風が木々の枝を揺らし、擦れあう葉がざわざわと話しだすのでした。 「雨が降るよ」「もうすぐ雨が降るよ」 「雨雲が、こちらに押し寄せているって。北の山の森が言っていたもの」 「風に運ばれて、聞こえてきたもの」 それを…

雨の黒犬

わたしは暇だった。まさか看板持ちという仕事が、ここまで暇なものだとは思わなかった。いや、正確に言えば、看板すら持っていなかった。ただ交差点に向かって歩道の角に腰掛けているだけの行為が、ここまで暇なものだとは思わなかった。 朝から休みなく降り…